考球筆達 2014: 投手起用を考える Part 4

今日(筆者注:原稿手付日=29日土曜日)は久しぶりに休日だったので、弟の小川司と一緒に少年野球チーム小中台ウィングスの練習手伝いに行ってきました。
なんでこの二人が少年野球の練習に参加してるのかは、コチラをご覧くださいw

が、しかし

午前中練習中より大雨…

もうグランド田んぼだったもんね。
全然笑えなかったよ。

と言うことで午後からは帰宅しておりました。

そんなんこんなで、ついに投手起用を考える、の最終回を迎えることとなりました!!
半年も放置してしまったことについては、皆さん内緒でw

もうかなり間が空いているので、過去の回を軽くおさらいします。

Part1では、導入として何故投手起用を考える必要があるのか、二番手、三番手の投手を考えるきっかけを紹介しました。

Part2では、概論としてエースと二番手以降の投手をそれぞれ定義。また、先発投手向きの投手とリリーフ向けの投手を検証、定義しました。その中で一つの疑問に突き当たります。
草野球、軟式野球では間々見られる2タイプの二番手投手。
球速、変化球共に魅力的だが、コントロールに難ありの投手
球速、変化球共に物足りないが、コントロールは良い投手
どちらを先発させるべきなのか、リリーフさせるべきなのか。
問題提起の回となりました。

そしてPart3。ここでは上記の疑問に答えるべく、リリーフをしなくては試合が成立しない少年野球のコーチや監督から話を聞き、草野球とは別の視点ではあったものの、一つの考察材料として、一試合を組み立てる投手起用の仕方、上記の投手をどうやって起用し、試合を作るのかを考えました。
少年野球で考えれば、球威不足ではあってもコントロール派を先発させ、引っ張れるだけ引っ張ってリリーフに速球のコントロール不足を持ってくる、と言うのが主な論。
理想としては速球派をショートイニングでも投げさせ、コントロール派で試合を作り、もう一度速球派で締める、という起用法が見えてきました。

そして今回、実際にわれわれの野球のステージで、投手起用を考えるならどうするのか、それをこの記事の結論として記載しようとしています。

今回のお品書きはコチラ。

  • 速球投手先発→コントロール投手リリーフのメリットデメリット
  • コントロール投手先発→速球投手リリーフのメリットデメリット
  • 速球、コントロール、先発向き、リリーフ向き、なにを優先すべきか
  • 上記を踏まえた起用法、準備のさせ方
  • 終章

速球投手先発→コントロール投手リリーフのメリットデメリット

先ず最初に考えるのは、先発投手として球も速く、変化球にも見るべきものがある代わりにコントロールに難がある投手を先発させ、リリーフとしてコントロールが良い代わりに球速、変化球共にいまひとつな投手を持ってくる場合を検討してみたいと思います。

メリット

このリレー最大のメリットは、先発が一度嵌ってしまえば十分戦うことが出来ること。
場合によっては完投すらありえる、つまり、リレーによって後ろの投手が崩れる可能性を考慮しなくても良くなる可能性があることでしょう。
もともと投手として要求される球速、変化球共に見るべきものがある以上、崩れることさえなければ十分先発としての大役を果たしてくれるでしょう。
更に、仮にスイッチする場合、リリーフするのは先発投手よりもコントロールに優れる投手。
つまり、自滅によって失点を重ねる可能性がぐっと低くなることでしょう。
前回のエントリーでも記載している通り、試合を作ることとは、失点のコントロールをすること。
そこまで考えれば、リリーフ以後の失点を計算が出来る分、何点リードがあればリリーフさせることが出来るのか、逆にここから何点取ればそのゲームに勝利することが出来るのかを組み立てることが出来る。
先発が完投するにしても、リリーフを仰ぐにしても、失点を抑えることが出来る、ケアが出来ることがメリットと言えるのではないでしょうか。

デメリット

逆にデメリットを考えれば先発が嵌らなかった時。
先発投手のコントロールが不安定な分、もし四死球が出てしまった場合、取り返しがつかないゲームになる場合が想定されます。
四死球は失点に繋がるだけでなく、守備陣にとってもモチベーションと集中力を低下させ、ミスを誘発する可能性が高まると言うことができます。
プロ野球のレベルであればともかく、アマチュアの野球では四死球をきっかけにエラーが続き、大量失点になることはよく見られる場面です。
更にリリーフする投手を考察すれば、先発した投手と比べて空振りを奪う能力に欠けることがここで大きな弱点を露呈することになります。
絶対ではないものの、相手に流れが行っている時に守備側が出来る手段は大きく分けて三つ。
空振り、ゲッツー、ファインプレー。
四死球が続いている時は、前述したとおり守備陣のモチベーションと集中力が欠如している可能性が高いことから、ファインプレーは期待薄。ゲッツーも同じ理由から通常よりも期待値が下がるとなると、やはり空振りを取る能力は必要になってくる。
しかしながらその能力に欠ける以上、流れを持って来れなくなります。
つまり、失点のコントロールが出来なくなる可能性が高くなることが最大のデメリットと言えるでしょう。

コントロール投手先発→速球投手リリーフのメリットデメリット

前述を受けて、逆のパターンを考察してみましょう。

メリット

先発投手がコントロールに優れる投手であるであることから、まずは四死球による乱れが防げます。更にアウトの重ね方が基本的に打たせてとることになるので、守備陣がリズムに乗り易い、また、緊張感が持続するため、ミスが出にくくなると言われています。
また、打者側から見れば三割で一流と言われる野球の世界で、四死球が無ければ得点をするために必要なのはヒット三本以上。長打を防げばの話にはなるものの、細かい計算は省きますが、打者全員の打率が2割7分(あるチームの平均打率)の打線で、3アウトとられるまでにヒットが3本出る確率はわずかに15.6%。一試合に一度程度の確率になります。
つまり、7イニングで1点程度の失点で済む計算。十分に試合を組み立てることが可能と言えるでしょう。
更に、相手打者陣が手を出してくる状況にある以上、リリーフする投手にも影響が出てくるはずです。多少コントロールに難がある投手であっても、相手が手を出してくれれば四死球を出す確率は格段に低くなります。また、スピードと変化球が先発よりも勝る以上、相手打者陣が捕らえることは至難の業。ゲームを通じての失点を最小限に抑える可能性が出てきます。

デメリット

上記の計算は、確率どおりに打者が動いた場合の計算であり、実際には球速が劣り、変化球が鈍く、コントロールが良い、と言う投手は、格好の的になる、と言うことです。
だってそうだよね。
バッティングセンターみたいなものだもの。
更に、上記を踏まえて考えれば、この投手はどれだけがんばっても完投は至難の業だと言うことが言えるでしょう。
現在の軟式野球の主流はミズノ社製ビヨンドマックスシリーズを始めとした二重構造バット。
この手のバットは振り切らなくとも芯に当てるだけでも十分外野前に落とすことが可能です。
もう、ミートだけに集中されたら蜂の巣確定。終盤になって負けたくなくなれば長打や気持ちよく打つことを捨ててこの手で来るチームは多々出てくるでしょう。
そうするとリリーフを仰ぐリスクを必ず犯す必要があります。そのリリーフ投手は、コントロールに難あり。終盤の計算が立たなくなりやすい、と言う最大の弱点を抱えることになります。

 速球、コントロール、先発向き、リリーフ向き、なにを優先すべきか

組み合わせは4タイプ

  • 先発向き 速球派
  • 先発向き コントロール派
  • リリーフ向き 速球派
  • リリーフ向き コントロール派

コントロール派同士、速球派同士しかいないのであれば、選択肢の余地はないと思われますが、それぞれが入り組んでいる場合ではなにを優先するべきなのかが問題になってくるでしょう。

今までの論を考えれば、上記の通り、速球とコントロールについてはどちらにも大きなメリットとデメリットが存在することがわかると思います。
つまり、本来ここで優先すべきなのは、先発に向く気質か、リリーフに向く気質なのかではないかと思われるワケです。
準備にかかる時間が長いほうを優先的に先発させ、引っ張れるところまで引っ張ってリリーフを仰ぐのが理想と言えるでしょう。

しかしながら考えなくてはならないのが、先発気質しかいない、リリーフ気質しかいない、と言うパターンもありえると言うこと。
その場合、実際なにを基準に先発とリリーフを決めるのかが問題になってきます。

上記を踏まえた起用法、準備のさせ方

それではこのコラムの結論を考えて見たいと思います。
先発向き、リリーフ向き、球の威力をとるか、コントロールを取るか、ここまでさまざまに論じてきましたが、それではなにを基準に投手起用を決めるべきなのか。
先発、リリーフ、気質や準備に向き不向きがあるのであれば、それを優先すべきだと考えられます。

しかしながら、実際のところリリーフと先発は両方できる、若しくはどちらも微妙、と言うケースが二番手三番手の投手には多いかもしれません。
その場合、気質や向き不向きを超えて、投手をどう起用していくのか、どうやって準備をさせるのかが課題になってくるでしょう。

これまで考えてくる中で、コントロール投手、速球投手共にメリット、デメリットがあったのは前述の通りです。
ならばなにを基準とするのか。
参考にするのはPart3で話を聞いた少年野球のコーチたち。

どうやってゲームメイクをするのか。
失点をコントロールすることとは。
投手の総合力が近似値である場合の投手起用はどうするのか。

序盤の失点でゲームが壊れてしまうのは、ゲームメイクができていないと言えます。
また、終盤に取られる点数が計算できなくなってしまっては、ここまでゲームを作ってきた意味がありません。

この条件に合致するリレーは、コントロール投手を先発させ、速球投手をリリーフさせる。

前述の通り、このリレー最大のメリットは失点の計算がある程度付くこと。
確かにゼロで抑えるためのリレーではないかもしれないけれど、このリレーによりゲームを作ることは可能であると言えるでしょう。

では、どうやって準備をさせるのか。

実際、上記のリレーがはまるのが理想的に感じますが、投手の総合力が近似値であるのならば、双方の投手を共に先発要因として準備させ、速球投手がいつでもいける状態を作っておくのが良いのではないでしょうか。
この準備のさせ方であれば、仮に速球投手が最高の調子であった場合、先発させることで完投すら狙うことが出来、先発も可能なもう一人の投手がいつでもリリーフできる状況が整います。
準備万端の投手陣。もうリレーに悩むことは無いでしょう。

終章

いかがだったでしょうか。
このコラムでの結論は、コントロール派の投手を先発させゲームのリズムを作ることで失点をコントロールし、速球派の投手の球で手を出させることによって逃げ切る。
そんなリレーを結論としてみました。

また、投手を準備させるために、投げる可能性のある投手を全て先発として準備させ、その状態を継続する(つまりは攻撃中は投げてないほうも常に投球練習をする)ことで準備不足によるリリーフ失敗を防ぐ。また、完投の可能性もある速球投手が調子のいいときは先発にも回せる、と言う方法を提案してみました。

実際のところ、個人的に先発リリーフ共にやっていますが、向き不向きは確実にあると考えています。(勿論、どちらでも力を発揮できる投手もいますが。)
まずはそこを見極めることが優先でしょう。
その上で、それでも迷うのであれば、その時にこのコラムが一つの指針になれば幸いです。

最後はそれぞれのチームの方針、その時のメンバーを考えながらリレーをしていくことになるでしょう。
投手がエースのほかに三人いれば、こんなに悩むことは無いのかもしれません。
完投可能な投手が二人いればいいのかもしれません。
でもそんなチームが多くはないことをこれまで8年間の軟式野球生活で実際に体験してきました。
だからこそ、もっともっと野球をするために、試合を出来るチームに増えて欲しいからこそ、このコラムを書き上げたつもりです。(ちょっと大げさ!?)

最後に頼れるのはもしかしたら能力値と経験だけになってしまうのかもしれません。
それでも、投手をやりたいと言う選手が生き残る道はそれぞれにあるはずだと思います。
そして、それを使う側にも、使い方、使いどころはあるはずです。
その為の投手分業、投手リレーだと考えます。

このコラムの結論に対して、さまざまな意見があると思います。
是非コメントにてそれをぶつけて欲しいですし、その答えを試合で試して見ましょう!!
さあ、次は来春、野球しようぜ!!

※本コラム「考球筆達」では、皆様の御意見、御感想をお待ちしております。もし読んでみて興味をもたれた方は、コメント欄に投稿いただけたら筆者が喜びます。
また、取上げて欲しい話題、議論したい、すべきだと思う話題も募集していますので、こちらもコメント欄に投稿してください。

それではまた次のテーマで!!

written by A

 

 

 

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